嬉しいとか楽しいとか恋しいとかそういうの全部

V6とSexyZone沼でゆらゆら流れつつ赤い薔薇に誓っています 

Because of 愛についてひたすら考えたよ

ずっとしなくてはいけないしなくてはいけないと思っていたまま先延ばしにしていた「Because of 愛」の考察をします。
考察って言っても多分最終的には全て健人くんってすげー!!!という結論に至るだけの深読みです。深読み楽しい。

中島健人作詞作曲ソロ曲Because of 愛(以下Bo愛)はPAGESでメンバーそれぞれ人生をテーマにしたソロ曲を収録した中の1曲だけど、思いっきりラブソングです。人生とは。いやまぁ健人くんの人生を表わしたらLOVEに至るよねわかる…。

 

・Because of 愛に見る中島健人

Bo愛はこれまでの健人くんのソロ曲の中でも随一に不安定さを感じさせるメロディー、どことなく不穏で抽象的な歌詞、美しくも怪しげな映像で大変深掘りし甲斐がある曲ですね。

健人くんのラブソングっていつも不純物0の美しさで、サマハニやカレカノは一点の曇りもない光だけどミスジェラとかこのBo愛は一点の濁りもない黒!闇!!って感じで光と闇を両方混ざることなく持っている健人くん超強い。頭が弱い感想しか出ない。

こういう白と黒が混ざりあってない部分のところに健人くんの理想の高さと愛への潔癖さも見受けられる気がします。健人くんって彼女への理想だけじゃなく恋愛そのものにも理想が高そう。恋っていう感情の純粋度と密度が人より高そうなイメージです。


あと健人くんの好きな君のいる町とかも割とそうだと思うんだけど、ちょっと歪んだ恋が好きだよね健人くん。フィフティシェイズオブグレイとかその他諸々。私もそういうの好き。ていうかオタクってそういうの好きだよね。
歪んだ恋って純粋でもあると思います。気持ちの強さゆえに常識とかそういうのをうまくかわせずに結果歪んでしまうっていう。健人くんの中の恋って究極そういうのなんだろうなぁ…。健人くん自分の嗜好を全面に出した恋愛小説書いてみてほしい。読みたい。

でも!自分の世界に入り込むけど!!酔い切らないのが健人くんのいいところです!!!!
圧倒的に強い世界観の中で独りよがりになりかねないような楽曲だけど、不安定さを感じさせる曲調の作り方とか最後にものすごく強いセンテンスを持ってくるとか、曲としてちゃんと聞かせるつくりになっているのも感じられるのがすごいね…天才か…?

健人くんを見れば見るほど知ってたけど知らなかった~~!!!って感じで新鮮な驚きがあるので毎回「おもしれー男…」と思っているよ(不敬)

 

・Because of 愛 について

Because of 愛に関して、雑誌等で与えられた前情報は

・今までで一番黒いラブソング
・恋の悲しみや苦しみがテーマ
・2017年のソロ曲「Mission」(中島健人作詞)の続編。3部作の2作目である

曲の制作時期はドロ刑のころらしいけどアルバム発表後に放送された砂の器の和賀英良の人間像に重なる部分もある(砂の器放送後のコンサート~横アリまで曲のラストに作中和賀の恋人理恵子を指して言われた「You are my femme fatale…」というセリフも入るようになったし)
それに加えてKTTでの画像、コンサートでの演出、公開されたMVから白い自分と黒い自分との二面性の話でもある、林檎が象徴として重要であることもわかります。
情報だけでも面白いね!!オタクこねくり回して考えるの好き!!!!!


・Missionとの繋がりとは

このBo愛はMissionからなる3部作の2作目で、3作目ももうにできているらしいです。ここまで煮詰まった愛がどんなふうに昇華されるんだ…。

Missionは僕が「君を守りぬく」事を第一に考えていてものすごくまっすぐ。「ボロボロになっても」「死ぬまでずっと」君を守ることが僕の使命。この曲をタイトルに置いたソロコンのテーマが3017年から来たケントロイドなだけあって、ものすごく一貫してて人間味が薄いくらい意思が強い。

確かな使命を信じて思考にブレなんてなかった「僕」が突然不確かな君への愛に溺れてしまっていて、2曲続けて聞いてみると「僕」がすごい勢いで情緒不安定になっている。突然気持ちがガッタガタです。どうしちゃったの。君を守る事しか頭にない状態のケントロイドは意外とメンタル脆かったのかもしれない。

Bo愛「君のせいさ」「抱きしめなきゃダメさ」とあるように、「僕」は自分の中の感情に戸惑っているような。
君を守るとか、君のためのことしか考えてこなかった僕が君を愛して、愛によって今度は自分の中の悲しみ、憎しみに向き合わざるをえなくなったみたいです。

Missionからの流れだと思ってBo愛を見ると「君」に出会った変化はものすごく大きな心の動きなんだな〜。「ボロボロになっても」「覚悟はできてる」からの「出逢わなければ」「君のせいさ」って真逆レベルだよ…これは運命狂わされてる…。まさしく「君」はfemme fataleなんですね。

 

・林檎の表すもの

林檎大事です。
Kenteather(健人くんが個人ブログで自己プロデュースしてきたティザー)でもたびたびでてきた林檎。Bo愛の象徴的な部分があります。コンサートでも曲の最後にシャクゥ…って食べてたけどエコーがすごい。

コンサートMCでも言ってたけど、*1Bo愛における林檎は知恵の実、禁断の果実を指します、
聖書の中ではアダムとイヴが林檎を食べて知識を手に入れ互いの姿に恥じらうようになるんだけど*2、健人くんの解釈としてはこの知恵の実によって男女間の愛が生まれたってことになる模様。

コンサートのステージ上の演出は
白いハンガーにかけられた服に袖を通した健人くんの手(=彼女の手)が健人くんの頬を撫でる→健人くんは自分の背後に連なる真っ黒な衣装のJrに触れられて彼女から離れてしまう→最終的に彼女の手から林檎を受け取って食べる

という流れで、
MVでもコンサートでも健人くんが林檎を取って食べるタイミングは葛藤したあと。
最後に「ごめんね僕は死ぬほど君を愛してるよ」と認めてからなので、「愛をくれ」とは言いつつも愛であるはずの林檎を手にすることをずっとためらっている。

この映像、演出をそのままとるなら「ごめんね」という前、歌詞の中で君を傷つけてしまったり強がったりしている時点の健人くんはこの「林檎」をまだ受け入れていない。愛して知ってしまった憎しみや悲しみそのものが「君」を傷つけるのではなくて、憎しみや悲しみを自分が受け入れられていない結果、強がって君を傷つけているということになるんじゃないかな〜。

ところでMissionケントロイドは君を守る使命はあってもこういう諸々の感情がくっついてくる愛はまだ知らなかったってことになるんですね。それを思うと2017年サマパラ時点のキメキメケントロイドが不思議にかわいく見えてくる…。めっちゃかっこつけてるけどすごい無垢じゃないですか…。


・白の章、黒の章

Bo愛はラブソングではあるけれど、Missionからの流れでもわかるように、これまで健人くんの描いてきた恋よりも自分の変化の部分に焦点が当てられているような曲なのでそれもまた新鮮。

コンサート前にKTTでKenteatherという名で連投されていた予告ポスター的写真からし「黒の章」「白の章」で別れていたので、やっぱりこの曲は最初から恋をした自分、愛を知って生まれた二面性に重きを置いている曲ってことだったのかな~と今更思います。ちなみにKenteatherには赤の章もあったけどPV公開へのカウントダウン用の呼称だと思うので置いておきます。違ったらごめん。

白い服を着た健人くんと黒い服の健人くんが鏡を介して向き合うコンサート映像とMVを踏まえてやっぱりBo愛は自分の変化が大きく描かれているのがわかる。
曲だけだと、ヤンデレ中島健人だ!!!すごい!!!っていう見方しかなかったんだけど健人くんの視点はやっぱりなんか違うんですね~。いつでも予想の範疇に収まらない中島健人追いかけるのとても楽しい。

コンサート前映像:
白健人がにこにこ笑顔でCANDYとともに出現する→鏡に触れると鏡の向こうの世界の黒健人によって(?)白い砂になってしまいそこから白い木が生える

Kenteatherでの文章概略:
黒の章…感情を持ってからの戸惑いが現れた文章。「目の前に現れる白い樹木」悲しみや憎しみの中に見つけた「赤い果実」。愛のせいで悲しみ、幸せの感情を持った。
白の章…抽象的な文。触れてはいけない赤い果実は運命であり真実でもある。「確かなものにしたくてきっと君はそれを手にしたんだ」

MV:
白健人と黒健人が交互に映る。主に黒健人が苦悩しており終盤になると白健人が不敵に笑っており黒健人が涙を流す。

KTTの画像とかMV見返してると美しすぎて神話とか紐解いてる気分になってきた。

映像の無邪気な顔した白健人くんと闇を背負った黒健人くんの対比が良すぎる。コンサート演出的に言っても自分の曲を使ったC&Rの指示と意識のひきつけ方がうますぎ。健人くんの作る世界は天才的だけどその世界への引きずり込み方は計算された努力によるものなんだよな…好き…(しみじみ)

コンサートの映像では「無垢な白健人が黒健人に吸収されてしまった」っていう印象だったけど、KenteatherやMVを見ると白健人の方が俯瞰で黒健人を見ていたり(赤い果実を手にした人を「君」と二人称で呼んでいる)赤い果実がなんなのかを知っているように読み取れることから、「白健人の方が全てを知っていて黒健人を誘って赤い果実に触れさせた」みたいな雰囲気に変わる。
おそらく黒健人くん目線の黒の章にも「現れる白い樹木」と書かれているように、白健人が消えて樹木が現れたのは黒健人が意図したことではなくて、白健人が自分から身を差し出して樹木=林檎を与えたような感じ。

なので白健人と黒健人は対等な二つの人格、というよりも黒健人こそが「僕」そのものであり今まさに葛藤していて、白健人真実を知っている存在で「僕」に「赤い果実」を食べさせるもの、聖書で言う「蛇」みたいなものだったように見えてきた。
ちなみに調べてみたら聖書で言う「蛇」の正体は「天使」であることが考えられるそうです。道理で天使みたいにかわいいと思ったんだ。

この仮定の上でもっと言うと、コンサートにいた無垢に見える白健人は愛の暗さもなにもかも全部わかっていてCANDYを持って笑っていた虚構のようなものなわけだけど、「CANDY」という曲の中で笑っていた健人くんのアイドル性の象徴のような白健人が「真実を知っている虚構」であって、「林檎=愛によって生まれる影を健人くん自身に与えた」と思うとアイドルとしての中島健人についてまたなんかいろいろ深く考えてしまいそうなのでやめておきます。いよいよアイドル中島健人神話が生まれそう。


・「君」と「僕」は誰を指すのか

普通に考えると健人くん=「僕」と、恋に落ちた相手としての「君」だと思うんだけど、MVの表現や一部の歌詞では「僕」が黒健人「君」を白健人ととることもできそう。

コンサートの舞台上ではおそらく「君」を表わすハンガーにかかった衣装はほぼ真っ白なので、白健人はやっぱり役割としては「僕」よりも僕に愛を教えて変えてしまった「君」寄りの存在な気がする。
ステージに健人くんは白いシャツをのぞかせた黒のレザーのセットアップで現れるけど、この衣装の白:黒の割合が2:8くらいなのも健人くんの自我がどちらに寄っているのかの現れなのかなとも。ほぼ黒健人くん。

「君」=恋に落ちた彼女または白健人そのものである、というよりは、「君」=僕に愛を教えてしまったもの(外的要因としては彼女で、内面的には白健人) ととる方がおさまりがいいように思えます。

かといって白健人は彼女であるわけでなく、あくまでも健人くんの中の一部なので、ためらう黒健人に林檎を与えたい部分=愛されたい部分とも言えるのかなぁ。

そういう部分である白健人くんが自分の憎しみ、悲しみを受け止めきれない黒健人くんに愛の中の暗い感情である林檎を与えて受け入れさせる終わりは多分ハッピーエンドなんだよね。
黒健人くんが涙を流すMVの感じとか白健人くんが消えてることからバッドエンドにも見えるけど、Bo愛は健人くんが林檎を食べる=自分の弱さを受け入れて愛し愛される体制を整えるというところで終了しているハッピーエンドです多分きっと。

 

・「ごめんね僕は死ぬほど君を愛してるよ」

歌詞の中で「僕」は自分の苦しみや「君」を傷つけてしまうことをタイトルの通り全て愛のせい、または愛を教えた君のせいにしているけれど最後の「ごめんね」で全部自分の責任だと受け入れたように思えます。

最後の「ごめんね」はこれまで君を傷つけたこと、君のせいにしてきたこと自体に謝っているようにもとれるし、君を死ぬほど愛してしまったこと自体に謝っているようにもとれるし、穿った見方をすると知りたくないことを知って変わってしまった自分自身に謝っているようにもとれるのが面白いしこの意味が全部入っているようにも思えてなおのこと激重。

とても重い。曲を通して「僕」の愛はめちゃくちゃ重いけどこの最後の一言で鉄から鉛レベルに重くなる。

この「ごめんね」以前の「僕」の愛はまだ飲み込みきれていなくてさまよってる状態で、「君のせいさ」「愛をくれ」って言ってみたりしてるあたり自分の苦しみを君から愛を知ったことのせい、君に愛をもらえないことのせいにしている。でもこのラストで最終的にそういう苦しみ全部自分の中の愛のせいだって受け入れたんじゃないかと思う。だからここまで重い!!!健人くんの言う「愛」すごく重い!!!

外から持ってきた何かのせいじゃなくて最初から自分の中にある愛がここまで自分を苦しめてるって認めて「死ぬほど君を愛してる」って言うんですよね。「Because of 愛」の意味合いが最初は「君のくれた愛のせい」なんだけど最後には「自分の愛のせい」になっている。

最初から「死ぬほど愛してる」言われるよりも曲中ずーっと君のせいにして苦しみ続けた結果に出てくる「ごめんね僕は君を死ぬほど愛してるよ」最強に重い。
ここまで重いって言いまくってるけどこの重さが最高です。普通に曲として振り切れた感情を描くのはインパクトがあるし、ファンとして聞く時も自担に激重な愛の歌を歌われるの最高に楽しい。

 

以上になります!!!

 

ここまでの考えをまとめると結果このような感じになりました。

f:id:cy_76md:20190623002759j:plain

作っておいてなんだけど全然わからない。なんだこの図。もったいない精神で上げておきます。
考えがとっ散らかったので絵にしてみたらまとまるかなと思ったのに余計散らかった感が否めません。自分のヤバさだけが浮き彫りになっている。なんだこの図…(2回目)

 

図はともかくひたすら深堀りして考えるの楽しかったです。3割くらい健人くんの意図に沿えてたら嬉しい。

Because of 愛は3部作の2作目なだけあって、愛を知ったことで生まれる自分の変化、曲中で葛藤して愛を受け入れる自分の変化を描いている起承転結の転部分の曲なのかな。もっと聖書とか象徴学とかにそういう諸々に造詣が深ければ面白い考察とかできそうだけど私は無学なのでこんなもんです。誰か頭いい人たくさん考えて教えてください(丸投げ) 

深読み楽しかった!次の健人くん作ソロ曲(ソロじゃなくてもいいけど!)も楽しみにしてます!!!

*1:多分大阪あたりで話してた

*2:Sexy時代を語っていた健人くんの言葉を聞いた時に調べた知識が役に立っている